rk_southsideの日記

絶叫Z世代

あなたと車どんな物語がありますか

あなたと車、どんな物語がありますか?

 

今では有名なスバルのCMで、時折いじられているが、個人的にはとても好きなCMだ。

誰でもあのCMを見ると自分の幼少期だったり思い出し、おセンチな気分になるのではないだろうか。

Z世代Y世代の購買力の高い人たちをターゲットにしていて登場する車はその世代の幼少期ど真ん中の90~00年代の車だ。

今でこそ古臭いと思うかもしれないが、最近の自動車のデザインが好きになれない自分にはぶっささりポイントなのだ。

 

かなり主観的な話にはなる。

私はおしゃれな物、おしゃれであること。というのはとても好きで大事にしていることだ。たとえどんなに機能的でもデザインが気に入らなければ絶対に購入しない。

ただ、どんなにおしゃれなものでも自分のライフスタイルにそぐわない物は絶対に購入しない。ハイブランドの物なんて一つや二つしか持っていない。田舎育ちでずんぐりむっくりで年収も大したことない自分のライフスタイルには似合わないからだ。

これは浪費家の自分に定めたルールだ。

 

その中でも``車‘‘というのはまさに人のライフスタイルを移す鏡だと思っている。鏡というよりもはや液晶だ。

 

高級車、スポーツカー、クロカン、SUV

これらは基本的に車+α(ステータス、楽しさ、モテなど)という感じで選ばれる車だろう。

しかしこれら+αは基本的に、今の自分をよりよくしてくれそうな`期待‘でしかないのだ。

あくまで主観だということをもう一度お伝えしておくが、オーナーのライフスタイルと車の機能が乖離しているのはどんなにかっこいい車に乗っていようが、期待したよりよい生活にはならない。かっこよくないからだ。

運転は荒く、服は安物、言葉や所作に品格も教養も感じられない人が高級車に乗ること。

サーキットに行くこともなく交通ルールも守らず公道で暴れる人がスポーツカーに乗ること。

走破性で車を選ぶがオフロードのスキルも無く、行く理由もない人がクロカンに乗ること。

なんとなくモテたくてSUVに乗る人。服は流行りもの一択。

ダサすぎる。

主語はあくまで乗る人で、車はどれも素晴らしい工業製品だ。

散々なディスを飛ばしたが、私も実は最初に自分で選んだ車は粋がってBMWだ。

今から5年前の手取り13万ほどの貧乏新入社員だ。認めたくはないがダサい。

 

私の車はBMW X3 E83 X3シリーズの初代にあたる。クソぼろだ。

購入当時すでに10年落ちくらいの中古車だったがほぼ新車のような状態で見つけた。

イきり新入社員だったが、好きな車だった。

BMWは幼い頃から好きなブランドだった。歴史的背景や歴代の車、コンセプト、デザイナー、どれを取ってもこれほど私にとって魅力的な自動車メーカーは無かった。

クリスバングルという推しデザイナーがデザインしている初代X3。(2代目以降はクリスバングルはかかわっていない。)クリスバングルに関しては書くと長くなるので控えるが、デザインの方向性にこれほど共感できる車は無かった。

当時はクロカンに憧れていたが、日本の道路のほとんどは舗装されている。

アウトドアをするにも道のりの99%は舗装されているのだ。その道中のワインディングをBMWお得意の、駆け抜けるよろこびを味わいながら走行できる。道中の運転ですら楽しいのだ。内装もドイツのインダストリアルデザインの哲学を感じる無機質で飾らない物。スイッチ、操作系の音や感触にまでこだわってある。吹きあがりのいい直列六気筒。

ドンピシャだ。これでイきれる。

 

お分かりいただけただろうか。この車を購入する際の私の購買行動の主語はほぼ車なのだ。この車のこの部分がすき、こんなところが好き。

自分にはこれとこれが必要というものは少ししかない。

なにもそれは悪いことではないのだが、それを所有したところで主語が自分でない人は基本的には車に負けてしまう。

 

今思うとダサいが、ほとんどの人の購買行動というのはここまでとは言わずともなんとなくの憧れや自分の理想への期待からきていると思う。

 

私は今も乗り続けているX3にまだまだ乗り続けたいと思う。乗りつぶすつもりだ。

常識破りの維持費に泣きながら維持している。なぜなら車が主語である自分からようやく私が乗るべき車だと胸を張って言えそうな分岐点まで来たように自分では思っているからだ。

自分に似合う車という風に、ようやくなってきた。

車を買った時は憧れでもいい。そのあとそれに見合うような大人になれればいいじゃないか。と私の尊敬する人が言っていた。

カーリースや短期的に車を買い替える人には味わえない。車を所有しライフスタイルに取り込む楽しみがある。

その過程で起こったこと、仕事や恋愛、趣味での成長。

私も購入当時からはたくさん成長しただろう。そして今では、こんな面倒なこだわりをブログに残しちゃう大人になったこと。

それも含めてあなたと車の物語なのだろう。